大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和39(あ)2600 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人中村高一、同井伊誠一、同笠原貞造、同金綱正巳、同牧野内武人、同渕上

貫之の上告趣意第一は、原審における主張、判断を経ない事項にかかるものであつ

て、適法な上告理由に当らない(なお、本件買収犯の如く法定の期間内であると否

とに拘らずそれ自体違法な選挙運動行為が数個ある場合には、事前運動の場合でも

各行為毎に犯罪が成立すると解すべきことは、すでに当裁判所の判例〔昭和三四年

(あ)第一五二七号、同三五年四月二八日第一小法廷判決、刑集一四巻六号八二二

頁〕の説示するところであるから、原判決の是認する第一審判決が所論各判示事実

につき刑法四五条前段、四八条を適用、処断したのは相当であつて、何らの違法も

認められない。)。

同第二は、原審における主張、判断を経ない、単なる訴訟法違反の主張であつて、

適法な上告理由に当らない。

同第三は、違憲(憲法三八条二項、三一条違反)をいうけれども、原審における

主張、判断を経ない事項にかかるのみならず、所論被告人らの自白調書の任意性を

疑うべき証跡は記録上窺われないから、この点においても違憲の主張としての前提

を欠き不適法であり、その余は単なる訴訟法違反の主張であつて、適法な上告理由

に当らない。

同第四は、本件適用法令たる公職選挙法二五二条の憲法一四条、四四条、一五条、

一一条、三一条違反をいうけれども、原審における主張、判断を経ない事項にかか

るのみならず、公職選挙法の右法条が憲法の右各法条に違反するものでないことは、

昭和二九年(あ)第四三九号、同三〇年二月九日大法廷判決(刑集九巻二号二一七

頁)の趣旨に徴し明らかなところであり、右判決を変更すべき必要を認めないから、

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所論は採るを得ない。

同第五は、事実誤認の主張であつて適法な上告理由に当らない(なお、所論各供

述の任意性を疑うべき証跡は記録上窺われない。)。

同第六は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由に当らない。

また記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和四〇年三月一二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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